今日、I Come with the Rain.を見てきました。
今回で2度目なので、前回見逃したところや勘違いしてたところにいくつか気づきました。 まずは、冒頭のシーンですが、あの部屋の右側は、ただとり散らかってるだけでなく、アトリエなのですね。 なぜか、前回はその部分の記憶がすっぽり抜けてました。 イライアス・コティーズさんの二役も違ってた。 シタオ父がドンポの家に来ていた白髪の東洋人というのにも無理がある^^; きっと、もっともっと見逃したことや勘違いしてることが沢山あるのでしょうね。 でも、それで良いのだと思います。 だって、この映画を見て肌でどう感じたかがやはり重要だもの。 1回目の時書いたように、見終わった直後は、とても静かな感動がやって来て、シンプルに好きな映画だと思ったのに、ネットを散歩したら、あまりに評判が悪かったので、色々分析しすぎたきらいがある。 「観ている人の肉体が何かを感じ、それが感情のどこかに訴えかけられる。そのような伝わり方を理想としています。」 今日、パンフレットの監督談のこの部分を読んでハッとしました。 これこそが、私が日々の授業で理想に掲げているもの。 そうね。監督。 この映画を解釈するのに言葉は要らない。 でも、残念だけど、その考えはこの日本では理解されないかもしれない。 私も、それで苦労してるもの。 きっと、日本でなければ理解されるのでしょう。 そう願いたい。 そんな気持ちを引っ提げて映画を見たら、今回の鑑賞後の私の心の動きは、「監督はすごい。」でした。 全てが初めから計算ずくなのが分かったから。 警察でシタオが全身を写されたこともそう。 救世主を名乗る青年が警察署の壁に金色の十字架を描いたのもそう。 あの全身の写真をクラインがアパートの壁に変わった貼り方をしたのを見て、単純にインドネシアの影絵「ワヤン」を思い出してたけど、クラインは東部の無いシタオの傷だらけの写真から、どうしても過去の猟奇的な殺人事件を思い出してしまうのですよね。 それから、あの青年、磔になったシタオの上にも金を振りかけるでしょ? それで、ラストの部分でクラインがシタオを助けて連れ去ったあと、金粉がかかっていない部分の地面が十字架を描いてるの。 あの青年がやたら金を振りまいたり塗ったりするのはこのためかと最後の最後に思った時、鳥肌が立ちました。 あと、計算ずくなのか、便宜的なのか分からないのは、クラインが警察に立ち寄った時、シタオだけでなくドンポも居合わせたこと。 ひとの子ではドンポに当たる登場人物は居ないのですが、シタオに相当する人物は善であり悪であるから、警察で取り調べを受けてるんですよ。 結局は殺人犯なのだけど。 だから、もしかしてドンポはシタオの分身?なんて思っちゃいましたけど、意外に、あそこで登場させれば、メンジーとドンポの説明が一度に片づくからだったりして^^ そのあたりは、パンフでは分からなかったけど、今日買ってきた「T」を読めば分かるかしら? 次回は「T」を熟読してから観よう。 ところで、今回、キムタクの演技にも慣れました。 私が抵抗あったくらいだから、ファンは大変でしょうね。 ビョンホンシはやっぱり背中で語るよね。 リリが帰ってきた時のドンポの背中、ミンチョルでした~。 あの紫の背中にぞくぞくしたわ。 背中を見せながら、黒いサスペンダーをはずされた日には、もう。。。いや~~~ん♪リリーが羨ましい。 あとね。クラインの台詞に反応したのは「地獄を観た。」でしたね。 あのシーンの表情も良いです。 あのピクッが。。。 G.I.Joeでは細かな演技は要らないと言われたそうですが、ビョンホンシ、意外に監督にも気づかれないところでほんのちょっとしたところで演技してるかも?なんて、あの表情見て思いました。
by lee_milky
| 2009-06-14 21:55
| +I come…
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Comments(14)
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at 2009-06-14 22:45
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lee_milky at 2009-06-14 23:29
☆at 2009-06-14 22:45 さん、こちらにもありがとうございます。
私も、1回目見終わったあと、癒しを観じました。 特に「青いパパイヤ」と同じ感覚でした。 そうですか。 他の作品に比べたら、メッセージ性が強い? そのあたりが、ビョンホンシをして「これまでは芸術性のある映画を撮る監督だったけど、今回は少し趣が違う。」ということなのでしょうか? きっと非公開さんとビョンホンシは同じ感性をお持ちなのでしょうね。 だからこそ、ドンポが入り込んじゃったのね。 映画的に言うと汚染ね。 私は、やはり監督に共感しましたかね。 この監督、映画監督と言うより画家の感覚をお持ちなのだと思います。 うふふ。アイ・カムその後ね。 私は、キリスト教に名を借りた地球賛美だと思ってるんです。 それは、監督がボートピープルだと知ってしまった偏見かもしれませんけどね。
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at 2009-06-15 00:19
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lee_milky at 2009-06-15 00:41
☆at 2009-06-15 00:19さん、こんばんは。
ルバースは、残念なことでしたね。 でも、この夏はGBWのプロモのために派手に東京来てくれることでしょう。。。って、私はその頃は行けないけど。 G.I.Joeはどうだろう? 8月上旬は1週間も東京に居るんだけど私^^ そうですか。 ここが非公開さんのツボだったのね。 私も好きです。 このシーンは表情も良いのですが、髪型が良いでしょ? トラン・アン・ユン監督、ビョンホンシをホント綺麗に撮ってくれたよね。 ビョンホンシがこんなに紫色が似合うって知らなかったです。 監督は、風景の緑との対比で選んだのかしら? あっ、衣装さんが選ぶのか^^
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at 2009-06-15 09:26
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lee_milky at 2009-06-15 19:53
☆at 2009-06-15 09:26 さん、こんばんは。
お忙しいのかしら? 大丈夫ですか? 終始癒されるのでなく、見終わってみたら、癒されてたって感じでしょうか。 とにかく、流血三昧なのに、ほとんど動きのないパパイヤと同じ感覚になるの^^ ご覧になったら、また感想聞かせて下さいね。
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at 2009-06-16 23:16
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at 2009-06-16 23:27
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lee_milky at 2009-06-17 00:07
☆at 2009-06-16 23:16 さん、こんばんは。
あ~、それは噂に聞く「チョナンカン2」ですか? 私、観てないのよ~。ヒップコリアも見逃したし^^; まっ、こちらの方はロングバージョンが放送されるけどね。 >Milkyさんが「画家の感覚をお持ちだ」と言った意味 私は、パパイヤや夏至のカメラワークからそう思ったのですが、この度ネットをウロウロしてたら、一般的にそう言われている方みたいですね。この監督。 ハンマーシーンは意外に直接的な理由でしたね。 私の深読みだったわ。 だからかどうかは分からないけど、確かにあのシーンは美しかったですよね。 まぶたに焼き付いてるもの。 ネットにね。 クラインとドンポが表裏一体の同一人物かもっていうのがあったの。 ほら、「地獄を見た。」っていう同じ台詞を言うでしょ? 私、その説が意外に気に入ってるんですよ。 これもネットに転がってたのだけど、あのシーンは黒目が大きいキムタクだから映えるって。 行きたくてもそうそう映画館には足を運べないものだから、毎日のようにネットで追いかけてます^^; 明日は、楽しんできんしゃい^^
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sunny omma
at 2009-06-17 20:58
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今晩は、ちょっと又お邪魔します。
実はあの”地獄を見た” の字幕に少なからずのマイナー反応でした。 でも”You don't know I had done."にもっと適切な字幕も浮かびま せん。 翻訳家太田直子さんはその道の方ですし、世界最速公開での日本語 字幕にきっと相当考慮されたことと思います。 ふと、これが韓国語字幕ではどうなるのかしらと思ったりして。 字幕をつけるのって画面を見ながら聞き取ってするのかしらなどと とんでもないことを、ちゃんと原語台本を辞書を引きながら読んで 翻訳しているとの由、やはりこれがベターな字幕(あえてベストとは 言わない、でも他に思い当たらない天邪鬼者でして)でしょうね。 milkyさんの”楽しんできんしゃい”にその昔の亡父や叔母達の会話 が浮かんで懐かしい事♪ 雑用ばかりで中々見に行けないのですよまだ。
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at 2009-06-17 21:23
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at 2009-06-17 21:27
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lee_milky at 2009-06-18 02:16
☆おぉ、sunny ommaさんと非公開さんが共に”You don't know I had done."の話題を・・・。
みなさん、字幕だけでなく、ちゃんと英語のヒヤリングまで。 流石ですね~。 英語でそう言う言い回しがあるのでしょうか? 一応調べてみたけど、分かりませんでした。 sunny ommaさん、そうですね。 意外に韓国語に翻訳されたのを読んでみると納得がいくかも? 早く2回目もご覧になれますように。 こん映画な、なんべん観たっちゃ飽きのこんごたぁ^^
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lee_milky at 2009-06-18 02:19
☆非公開さん、色々お知らせありがとうございます。
あとで見に行きます。 お~、立体パネルですか~。 大入り間違い無し? あとは、ビョンホンシが少しでも多く出演してくれてることを願うのみ^^ それにしても、 >ドンポは強がって言った言葉だけど、クラインはドンポを恐れてはいなかったね。 読みが深いですな~。 次回は、そこんとこも観てきます^^
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