今日は、東京地方の皆様は、大変でしたね。
この時期、停電したらどんなパニックになるのか、想像しただけでぞっとします。 今日は、午前中は、昨日積み残した職場関係の初盆周りをし、午後は夫と一緒に親戚や夫の仕事関係の初盆のお宅にお参りに行きました。 午後からは、若年の方の初盆が多かったので、お参りもつらかったです。 初盆のお宅にお参りするのは、全国区だと思っていましたが、そのような風習のないところもあるのですね。 milky地方では、新仏さんが出来たお宅では、お盆の3日間、提灯や灯籠をともし、祭壇も賑やかにしてお祭りします。 そして、お盆の終わる15日の夜には、仏さんへのお土産を載せた船や灯籠を川に流してお別れします。 また、この初盆のお宅の知人は、お供えを持ってお参りさせていただきます。 私は、今年は全部で、15件のお宅に伺いましたが、同級生の県会議員は70件以上お参りすると言っていました。 こんな風ですから、初盆参りのある地方は、参る方も参られる方も大変です。 さて、漢陽大学を出た後、私は漢陽大駅から地下鉄2号線で203番の을지로3가역(ウルチロサンガヨク=乙支路3街駅)まで戻り、ここで3호선(サンオソン=3号線)に乗り換えて、327番の경복궁역(キョンボックンヨク=景福宮駅)で、下車しました。 先生お勧めの朝鮮王朝時代の王宮、景福宮に行くためです。 地下鉄の構内から出口にでると、私は、まず、コンビニを探しました。 のどが渇いていたし、足にまめが出来て痛かったので、水と応急バン、それに厚手ソックスを買おうと思ったからです。 ところが表通りには、それらしき、お店が見あたりません。 それで、仕方なくハングルの派手な看板に誘われるまま、路地に入っていきました。 すると、そこは、韓ドラさながらの古くて天井の低い怪しげな店が建ち並び、その店先から顔を出したいかにも韓国人らしいおじさんやおばさんが、激しい口調で話をしていました。 そして、私の姿に気づくなり、話をやめ、じっと私の方を見ています。 右手に、豚の頭が二頭分並んだ店があり、デジカメで撮りたいと思いましたが、漢陽大学の時とは、また違った恐怖心に襲われ、その路地を小走りに通り過ぎました。 その路地が大通りに突き当たる場所に、スーパーマーケットがあったので、私は、買い物を済ませ、レジの女の人に景福宮はどこか尋ねました。 「경복궁은 어디에요?」(キョンボックン オディエヨ) すると、そこから左手の方を指さして、「바로 거기~~~.」(パロ コギ~~)と教えてくれました。 語尾は聞き取れませんでしたが、바로(パロ=すぐ)と거기(コギ=そこ)が聞き取れたので、店を出て左に行くと、すぐそこにあるのだと判断し、お礼を言って店を出ました。 店を出た私は、まず道路脇の太いパイプに腰掛けると、足の手当をし、ソックスを2重に履いてから、教えて貰った方に向かって歩いていきました。 教えていただいたとおり、程なく、景福宮の外壁らしい立派な建物が出て来ましたが、今度は行っても行っても入り口が見あたりません。 そこで、みやげ物屋さんのような店先で「景福宮の入り口は何処ですか?」と尋ねてみました。 「경복궁의 イルク는 어디에요?」(キョンボックネ イルクヌン オディエヨ) すると、若くてかわいらしい店員さんが、すぐ前の外壁を指さしながら、「여기예요.」(ヨギエヨ=ここですよ。)を繰り返します。 どうやら、「景福宮」は通じたものの、「入り口」が通じていないようです。 「イルク、イルク」と、何度か繰り返してみましたが、最後は、首をかしげられてしまいました。 それで、仕方なく、お礼を言って、また歩き始めました。 赤信号を待つ間、私は、先ほどの自分の言葉を反芻しました。 「경복궁의 イルク는 어디에요?」「경복궁의 イルク는 어디에요?」 そして、入り口はイルクではなく「입구」(イック)だったのに気づきました。出口の출구(チュルク)と混同していたのです。 間違いに気づいた私は、嬉しくなって、隣で信号待ちをしている男性に聞きました。 「저기요, 경복궁의 입구는 어디에요? 」(チョギヨ キョンボックネ イックヌン オディエヨ=あの、景福宮の入り口は何処ですか。) すると、男性は、左の方を指さして、「예, 거기입니다. 」(イエー、コギイムニダー=はい、そこですよ。)と元気よく答えてくれました。 私は、益々嬉しくなって、入り口目指して駆け出しました。 入り口に着くと、軍服のようなものを着た門番さんが二人立っていました。 日もだいぶ暮れてきたので、もう入れないのかと思い、「안을 보고 싶습은데요.」(アヌル ポゴ シップンデヨ=中を見たいのですが。)と言ってみました。 すると、何か言いながら道を空けてくれました。 何と言われたか、全く聞き取れなかったのですが、入ってみることにしました。 景福宮は、1390年代に建立されましたが、1592年には、文禄の役(壬辰倭乱)で焼失、1910年には、日韓合併によって200棟を超す建物の多くが取り壊されたそうです。 私は、ここで、しばらくのんびりしていましたが、広大な敷地の中のごく一部しか見ていません。 敷地の中には、国立古宮博物館や国立民族博物館もあり、現在修復工事も進行中なので、またいつか1日かけてゆっくり見てみたいと思いました。 この景福宮のある辺りは、今にもスヒョンが出て来そうなおしゃれな画廊の多いところです。 私は、景福宮を出た後、通りに面した画廊を1軒1軒見て回りました。 そして、ちょっと、横道に逸れると、今度は、ヨンスとナレのアパートのような屋上に物干しのある古い建物が出て来ます。 近くには、大きな美術館もあり、ピカソ展が催されていました。 私がこの日、実感したのは、ソウルは東京と奈良や京都とアジアの国々、全ての雰囲気が混在しているところだということです。 福岡に住んでいる私にとっては、距離的には東京よりもよほど近いところにあり、また来年も来たいと強く思いました。 さて、画廊も次第に店じまいを始め、日も暮れてきました。 なにせ、慣れない外国での一人歩きですので、事件に巻き込まれてはいけないと思い、ホテルに帰ることにしました。 しかし、そう思ったとたん、足が痛いことを自覚しました。 画廊巡りをしながら、かなり山の方に歩いてきたので、地下鉄の駅までは、かなり距離があります。 どうしようか考える暇もなく、目の前のバス停にバスが停車しました。 都合の良いことに空席が沢山あります。 以前読んだガイド本には、「バスは、バス会社の数が多いため、路線が複雑で、旅行者にとっては乗りにくい。」と書いてあったので、一瞬躊躇しましたが、足の痛みには勝てず、とりあえず乗ることにしました。 私の前の乗客をみならって、地下鉄で使ったキョットンカードをかざして乗り込みました。 そして、行き先を聞き逃さないように、耳をダンボにしながら、目は、車窓から外をキョロキョロ見回しながらバスに揺られていきました。 10分程も乗ったでしょうか? 確かにアナウンスが시청(シチョン)と言ったので、またキョットンカードをかざして降りました。 降りたところは、朝、散歩した辺りでした。 綱渡りのような一人旅でしたが、私は、ラッキーだったのだと思います。 辺りはいよいよ暗くなっていましたが、こうして、ホテルにほど近いところまで来ることが出来て、ほっとしました。 朝、散歩した時に遠くに見えた門の前で、バスを降りました。 今夜の夕食です。 お値段は2,000ウォン。でも、ちょっと冷めてて残念でした。 この後、韓国のおばあさんに、道を聞かれました。 私は、「미안해요.저는 일본사람이에요.」(ミアネヨ チョヌン イルボンサラミエヨ=ごめんなさい。私は日本人です。)と言って、立ち去りました。 私のことが、韓国人に見えたのでしょうか? このことを、翌朝、先生に話すと、「そうではなくて、昔は、日本人が沢山住んでいたから、田舎のおばあちゃんは、日本人でも道を知ってると思ったのでしょう。」と、おっしゃっていました。 景福宮もそうですが、こうしてソウルにいると、日本の日常生活の中ではほとんど思い出すことの無い、「日本の韓国統治時代」を嫌でも思い出すことになります。
by lee_milky
| 2006-08-14 16:25
| 韓国旅行
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Comments(4)
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えりこ
at 2006-08-15 02:03
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こんばんわ!
純愛中毒のノベライズは読み物としては余りお勧めできないので ラストだけ立ち読みした方がいいですよ。 バンジージャンプするのノベライズは買って良かったと私は思いました。 ソウル旅行記面白いですね~~♪ 無事ホテルに戻れて良かったですね(^_-)-☆ ファッションはビョンホンシのもこの頃取り入れているんですよ。 元々お洒落にうるさい人なので。。。 シャツの着方とか靴とかネックレスとかですね。
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lee_milky at 2006-08-15 07:57
☆えりこさん、いったいいつ起きて、いつ寝ていらっしゃるの?
>純愛中毒のノベライズは読み物としては余りお勧めできないので ラストだけ立ち読みした方がいいですよ。 あはは。 究極のアドバイス、ありがとうございました。 でも、立ち読みできるかどうか・・・最近、韓流コーナー、小さくなってません? >シャツの着方とか靴とかネックレスとかですね。 いいなあ。 アクセサリーとか靴にまで気を配られるのは、本当のおしゃれさんですよね。 ウチは、全然駄目です。 もっとも、私も人のことは言えないのですが。。。
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みずき
at 2006-08-15 11:57
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milkyさん こんにちは。初盆参りの様子よく分かりましたが、大変な風習ですね。こちらでは親戚の方が提灯をおくって、お参りに来られるくらいで、14日にお寺さんがお経をあげてくださり、夜地区の盆踊りがあります。朝、盆団子を食べながら、主人との話で、「お盆と、お正月に帰省して、その家のお雑煮とか、盆団子の作り方や、仏壇、神棚の祭り方を見ながら覚えておくという事は、大切な事なのね。我が家は私の後どうなるかしらねって。」お正月とお盆に姉弟妹が家族を連れて帰省し、その対応にうんざりしてきた今まで、最近はそれもなくなり楽なお盆を過ごしていますが、ふとそんな事を考えました。
ミルキーさんすごいですね。一人だと自分の思うままに行動できるけど、勇気が要りますね。でも思いがけない経験が出来たりして。良くバスに乗りましたね。タクシーに乗るという選択は考えなかったのですか?それとミルキーさんの韓国語が通じて、また聞き取れる。素晴らしいわ! 単語でなくきちんとした会話になっていて、さすがミルキーさんですね。一人だと強い?自分でやらないと誰も頼れないですものね。 たくさんの写真を見せていただき有難うございました。
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lee_milky at 2006-08-15 20:53
☆みずきさん、こんばんは。
>大変な風習ですね。 そうです。 それでも、私の若い頃は、職場のほとんどが一緒にお参りをしていましたが、年々お参りする人数が減って、今では管理職と学年の代表だけがお参りするくらいになってきました。 >盆団子 ・・・そう言えば、今年は実家で食べるのを忘れました。 ウチは、姑と同居ですが、仏壇は義兄の家にあるので、盆団子を作る機会はありません。 でも、やはり姑のいる家に人は集まるので、 >その対応にうんざりしてきた この感覚わかります。 結婚した当初は、何で自分だけ?って、泣きながら準備してたくらいですもの。 >タクシーに乗るという選択は考えなかったのですか? 夕暮れだし、一人ですから、タクシーは怖かったです。 裏通りを歩いた後だったから、余計にそう感じたのかもしれません。 >単語でなくきちんとした会話になっていて、さすがミルキーさんですね。 いやぁ。ここに書くと、流暢に話しているように感じますが、実際は、考え考え話しているのです。 ただ、その点、文法が同じなので、なんとかつながるから楽ですよね。
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